「日本歌曲」心にしみる名曲のかずかず
   
FMC-5042(税込¥2,940)

バリトン:岡田征士郎  ピアノ:江頭義之
監修:浦山弘三


●収録曲○

信時 潔 作曲

「鶯の卵」より

1. ZEKKU(絶句)
2. OSIEGO NI SIMESU(示諸生)
3. SIKANO NO SAKU
(鹿柴)
4. TUMA NO KOTOBA(張節婦詞)

小倉百人一首より
5. 月見れば
6. 久方の
7. 花の色は
8. 淡路島
9. 長からむ
10. 逢ふことの
11. 人はいさ
12. ほととぎす




中田喜直 作曲

13. 甃の上


海四章
14. 馬車
15. 蝉
16. 沙上
17. わが耳は

18. 結婚

19. つくだ煮の小魚

20. 木兎




團 伊玖磨 作曲

三つの小唄

21. 春の鳥
22. 石竹
23. 彼岸花

わがうた
24. 序のうた
25. 孤独とは
26. ひぐらし
27.追悼歌
28. 紫陽花





●演奏家プロフィール○

岡田征士郎(バリトン)
 1940年、大阪生まれ。高校生の時、安則雄馬氏に師事し、声楽家を志す。1959年、大阪学芸大学特設音楽課程に入学し、浦山弘三氏に師事。浦山先生はドイツリートと日本歌曲を系統立てて、2本立てにしたプログラムによるリサイタルを年ごとに開催され、その日本歌曲は山田耕筰、信時潔、中田喜直、團伊玖磨、山田和男、別宮貞雄……と続き、それらは全て初めて耳にするものだった。イタリア歌劇団の来日でオペラ熱の中だったが、気品ある日本の芸術歌曲を知った。恩師に倣い、1971年よりドイツリートと日本歌曲、ロシア歌曲と日本歌曲といったプログラムや、作曲委嘱した歌曲集、シューベルトの「冬の旅」、「白鳥の歌」等でのリサイタルを12回開催した。
 一方、オペラでは、モーツァルトの
「フィガロの結婚」フィガロ役、プッチーニの「ラ・ボエーム」コリーネ役、ブリテンの「カーリユーリバー」修道院長役の他、ひとりオペラ等、20以上の役柄を演じ、オラトリオでも、バッハの「マタイ受難曲」、ヘンデルの「メサイア」、モーツァルトの「レクイエム」、ブラームスの「ドイツレクイエム」等の他、数多くのレパートリーを持っている。
 1995年の
阪神淡路大震災後の後、中西覚作曲「イモトのおっちゃん」、「四丁目のまさ」、「行列」等の〈震災歌曲〉は反響を呼び、神戸、大阪、西宮、姫路、東京等、20回を越える演奏会で歌った。これらを被災地の芸術家たちと協力して、CD「ぐっどもうにんぐ」(FMC-5035)に収録している。又、2000年3月、愛唱曲集とも言うべき20世紀全般に渡る日本男声歌曲集のCD「かごかき」(FMC-5039)をリリース。2001年、日本歌曲の研究と普及活動を30余年続けてきた「神戸波の会」の会長に就任した。又、大阪文化祭賞、音楽クリティック・クラブ奨励賞、文化団体半どんの会文化賞・及川記念奨励賞、兵庫県教職員組合芸術文化賞等を受けた。

江頭義之(ピアノ)
 京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専修を首席卒業以来、度々リサイタルを開催。大阪フィル、関西フィル等と協奏曲を共演。NHK洋楽オーディション合格、「午後のリサイタル」等に出演。室内楽に於いては、ピアノ三重奏団「パトストリオ」を結成主宰。京都音楽協会賞、田中賞、大阪文化祭奨励賞受賞。ソロ、室内楽、歌曲伴奏などの他、作曲活動も展開している。
 ピアノを園田高広、辛島輝治、松野H一、元浜綏子の各氏aA作曲を垣静一氏にに事。日本演奏連盟、日本ピアノ教育連盟、神戸音楽家協会、各会員。兵庫県音楽活動推進会議に所属。仁日本シューベルト協会、関西二期会、各ピアニスト。



●「レコード芸術」評論○
 信時潔と中田喜直、團伊玖磨の作品をあつめたCD。これらの歌曲は伝統と革新のあいだにあって、演奏者の姿勢しだいで伝統にもまた革新にも、あるいはその融合にも色合いを変える。ここではきっぱりと伝統に従う方向を見せている。大上段に振りかぶった剣道の身構えで「歌」に対し、幕末の義士といった風情がただよう。
 だから信時の《小倉百人一首》のような短歌のメロディに謡曲の節回しが感じとれるし、中田の<結婚>や<つくだ煮の小魚>などは、狂言に近づき、團の<彼岸花>では歌舞伎調になりかかり、<紫陽花>の思慕も老いらくの恋のようだ。
 ピアノはスケール大きく、交響的で多彩なひびきを弾き出すかと思うと、曲によっては神秘的なソノリティで聴かせ、また軽快で、明るく、澄んだ風景を浮ばせる。カットグラスのきらめきを見せる曲もあれば、みやびな世界へ引き入れたりもする。その意味できわめて斬新なピアニズムを示し、古風な声と対照的だが、不思議にマッチングしている。
       「レコード芸術」 喜多尾道冬氏 評


●「CDジャーナル」評論○
 信時潔、中田喜直、團伊玖磨の歌曲を収めたCD。中田や團は歌曲を手がけることで、戦争による心の傷を癒そうとしたという。そんな彼らの心の内側や作品に宿る日本的な情緒を、岡田が含蓄のある歌唱で描き出している。後世に伝えたい日本の音楽遺産だ。
       「CDジャーナル」 大津直子氏 評



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